主催者挨拶
京都大学 大学院情報学研究科 研究科長 中村 佳正
人と社会のインターフェイス、数理モデリング、情報システムが京都大学情報学研究科における三本の柱です。2008年9月のリーマン・ショックを機に現代の情報化社会のもつ負の一面がまたもや顕在化しました。情報学研究科の目的のひとつは、情報化社会を健全で調和のとれた情報化社会、すなわち、知識社会に変えていくことであります。知識社会の基盤は数理科学、システム科学によって支えられた情報通信技術(ICT)によって揺るぎないものとなりますが、これは情報学研究科の三本の柱の交わる所に他なりません。 毎回多数の方々のご来場を得て、ITCイノベーションは大きくたくましく育ってまいりました。本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。
京都大学 学術情報メディアセンター センター長 美濃 導彦
学術情報メディアセンターは、情報基盤とメディア技術に関連する実践的な研究を推進しています。情報基盤関係では、ネットワーク、セキュリティ、認証などのサービス関連研究及びスーパーコンピュータを利用した計算科学関連研究を推進しています。メディア技術関係では、情報基盤の上に構築される大学で必要な様々な情報システムのインタフェース、コンテンツ作成、データベースなどに関する研究を行っています。大学内の情報基盤を実際に構築してサービスを提供している情報環境部と共同して、研究成果を京都大学というフィールドに展開するフィールド情報学の研究も同時に行っています。したがって、本センターで行われている研究は実用に近いものが多く、情報学研究科と連携して、京都大学の情報通信技術(ICT)の存在価値を社会に示していくと同時に、積極的に産学連携・社会連携・学学連携を進めていきたいと考えています。