時空間生体情報の解析による健康を考慮した歩行者ナビゲーションシステム
A Health-aware Pedestrian Navigation System by Analysis of Spatiotemporal Vital Sign Data

概要

高齢社会が進む中で、歩行による外出をしない高齢者が増加しているという深刻な問題が存在する。外出する頻度が低い高齢者は、身体が不自由になったり、認知機能が落ちたりするリスクが高くなる。本研究は、高齢者の健康維持のために、歩行での外出を促進することを目的とする。高齢者が外出しない理由としては、「体力に自信がない」、「出かけるのが億劫」などが挙げられる。申請者は、「歩行者の精神的ストレスの回避」に着目し、歩行者の身体的負荷及びストレスを適切に抑えた経路の推薦に関する研究を行っている。身体的負荷とストレスの評価には心拍数・心拍変動という生体信号データを用いた方法がある。本ナビゲーションシステムでは、過去に記録された個人の時空間生体信号データと個人以外の群衆から集めた時空間生体信号データを分析し、歩行時の健康状態が良かった道路をできるだけ多く通るようなルートを構築する。

産業界への展開例・適用分野

1. 高齢者や障碍者などの歩行弱者向けの歩行者ナビゲーションシステム:個人に適した短くて歩きやすい経路や、歩行による体力づくりするための安心できる経路の構築を行う。また、歩行者の生体センサーデータをリアルタイム解析することで、歩行者の健康状態を監視するのも可能である。
2. 群衆データ解析による健康管理システム:時空間情報付き個人生体信号データと群衆生体信号データの解析による健康状態の分析を行う。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
張 信鵬 社会情報学専攻 吉川・馬研究室 研究員
北林 宏樹 社会情報学専攻 吉川・馬研究室 修士2回生
大西 恒彰 社会情報学専攻 吉川・馬研究室 その他学生
路 紫涵 社会情報学専攻 吉川・馬研究室 修士1回生
浅野 泰仁 社会情報学専攻 吉川・馬研究室 特定准教授
吉川 正俊 社会情報学専攻 吉川・馬研究室 教授

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