主催者挨拶
京都大学 大学院情報学研究科 研究科長 佐藤 亨
「京都大学ICTイノベーション」は、今年で9回目を迎える京都大学最大の産官学連携イベントです。再活性化を目指す日本の社会において、未来を切り拓く鍵としてICTによる新たなイノベーションの創成への期待はますます大きくなっています。大学の研究開発も、これからは社会との連携なくしては考えることができません。京都大学で進めている先端的研究の成果を広くご紹介すると共に、社会のリアルなニーズをお聞かせ頂く場として、さらに活発な交流が進むことを期待しています。同時に開催します「情報学シンポジウム」にもぜひ足を延ばして頂ければ幸いです。
京都大学 学術情報メディアセンター センター長 岡部 寿男
過去数十年にわたるICTの飛躍的な進歩は、社会のあらゆる活動においてその生産性を向上させるとともに、それ以前の社会にはなかった新しい価値を産みだしてきました。その一方で、ICTの進化がもたらす新たな社会的課題も顕在化しています。 学術情報メディアセンターでは、社会に向き合う実践的な研究開発を、本学をはじめとする高等教育機関でのICT活用を中心に、さまざまな分野で展開しています。今年のICTイノベーションでも、「学」での応用はもちろん、「産」や「官」にも展開可能な技術を多数展示しますので、本センターとの連携活動の出発点としてご活用ください。
京都大学 デザイン学大学院連携プログラム コーディネータ 石田 亨
京都大学は、2013年4月から、5年一貫の博士課程「デザイン学大学院連携プログラム」をスタートさせました。母体となったのは、情報学研究科、工学研究科(機械工学、建築学)、教育学研究科(心理学)、経営管理大学院です。このプログラムは、社会のシステムやアーキテクチャをデザインできる突出した専門家を育てます。また、このプログラムが社会と接して生み出す活動を総称して「京都大学デザインスクール」と呼んでいます。ICTイノベーションでは、デザインスクールの教員の研究成果をはじめ、200名が参加するサマーデザインスクールの様子や、40社以上が参加するデザインイノベーションコンソーシアムの産学官連携活動を紹介します。
京都大学 産官学連携本部 本部長 阿曽沼 慎司
産官学連携本部は、産業界との共同研究、官公庁からの受託研究の推進や、知的財産の確保、活用等により本学の研究成果を効果的・効率的に社会還元することで、イノベーションの創出と地球社会の調和ある共存に貢献していきたいと考えています。「京都大学ICTイノベーション」は本学における情報通信技術研究の成果を広く紹介し、産学の連携を促進するためのイベントで、毎年、好評を博しており、おかげさまで9回目を迎えることができました。情報学研究科・学術情報イノベーションセンターで進めている実用化に近い先端研究と、産業界の優れた技術力、豊富な経験を有する人材とを有機的に結びつける場となることを大いに期待しています。