光散乱法による鏡面反射物体の三次元形状計測
3D Reconstruction of Specular Objects with Occlusion: A Shape-from-Scattering Approach

概要

三次元形状計測はCG、産業、考古学などあらゆる分野において需要がある。
一般には物体にレーザ光を当て、それを複数台のカメラで観測することにより形状を計測する。しかし、金属物体など光を反射しやすい物体は複数台のカメラで観測したとき、見えの変化が大きいために形状を計測することが難しい。さらに、物体自身あるいは障害物によってカメラから直接観測することができない隠蔽面の形状を計測することはできなかった。そこで、提案手法ではこれらの問題を、光の散乱現象を用いて光路を可視化し、見えない反射点を光路から推定することにより解決した。実験では金属板や鏡を完全に覆い隠した状態で計測を行ない、隠蔽面が計測できていることを確かめた。

産業界への展開例・適用分野

金属製品が多い産業の分野においては、産業自動化にあたり産業ロボットが用いられるが、画像に基づく平面的な環境認識だけでは難しい作業が存在する。例えば、バラ積みされた部品のピッキングが挙げられる。こういった作業のための目として提案手法を用いることが出来る。 他には、作成した部品に歪や欠損がないかどうかを調べるためにも用いることが出来る。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
廣藤 祐樹 知能情報学専攻 美濃研究室 修士1回生
飯山 将晃 その他所属 飯山研究室 准教授
舩冨 卓哉 知能情報学専攻 美濃研究室 助教
美濃 導彦 知能情報学専攻 美濃研究室 教授

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