長時間遮蔽に頑健な物体追跡法
Occlusion-aware Visual Object Tracking to Handle Complex and Persistent Occlusions
概要
カメラ画像を用いた物体追跡の研究は、直近の20年間で大きな発展をみたが、いくつかのチャレンジ ングな課題は未だ残さている。 なかでも遮蔽は、古くからコンピュータビジョンの幅広い領域で課 題であり続けているが、その取り扱いの困難さゆえ、無視されるか、限定的な解決しかなされてこな かった。この問題に対処するために、本研究では潜在的な遮蔽の有無を表現した確率モデルを用いた パーティクルフィルタ―を提案する。本アルゴリズムは、シーンに応じて変化するターゲットに適 応、追従しつつ、遮蔽の有無によって適宜、その動作が変化する。また、カラーカメラ画像だけでな く、深度画像の情報を確率モデルで統合することで、照明の変化やクラッターに頑健なアルゴリズム となっている。
産業界への展開例・適用分野
遮蔽は、制御が不能でかつ追跡アルゴリズムの性能を大きく劣化させる原因となる。たとえば、遮蔽 の取り扱いは、ドライバーや歩行者の安全を守りながら最適な運転をアシストする自動運転支援シス テムには必須となる。互いを遮蔽するような群衆の観察も遮蔽の取り扱いが重要な分野である。 我々のシステムは、KinectのようにRGB画像に加えて深度画像を取得することで遮蔽に対する頑健性 を増すことができ、このようなシステムの用いられるマン-マシンインターフェースの分野の遮蔽に も役立つ。
研究者
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
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Meshgi Kourosh | システム科学専攻 | 論理生命学分野 | 博士3回生 |
前田 新一 | システム科学専攻 | 論理生命学分野 | 助教 |
大羽 成征 | システム科学専攻 | 論理生命学分野 | 講師 |
石井 信 | システム科学専攻 | 論理生命学分野 | 教授 |