3入力多数決ゲートを用いた5変数論理関数の最小段数回路
Minimum Depth Logic Circuits for Five-Variable Logic Functions Using Three-Input Majority Gates

概要

断熱型磁束量子パラメトロン(AQFP)は、現在計算機に用いられるCMOSと比較して低消費電力な素子である。AQFPはANDゲートやORゲートと同じ程度の規模で多数決ゲートを構成可能であるため、従来とは異なる論理合成手法が必要とされているが、有効な手法の提案は少ない。既存研究として3入力の多数決ゲートによる4変数論理関数の実現法が提案されているため、本研究では論理合成手法研究の足がかりとするために5変数論理関数についてその最小段数回路を探索した。
探索結果として、すべての5変数論理関数は多数決ゲートによる4段以下の回路で実現可能であることを確認した。

産業界への展開例・適用分野

多数決ゲートを基本論理とする素子はAQFPの他にも存在し、QCAやSEB、TPLなど複数研究がなされている。多数決ゲートを基本とする論理合成手法はこれらの素子の発展に必要不可欠なものである。
既存の論理合成手法に本研究の結果を照らし合わせることでより有効な手法の発展につなげ、CMOSよりも低消費電力性に優れる素子の実用可能性を高めることができる。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
守家 大雄 通信情報システム専攻 高木研究室 修士1回生
高木 一義 通信情報システム専攻 高木研究室 准教授
高木 直史 通信情報システム専攻 高木研究室 教授

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