独立成分分析と雑音下音声認識技術によるロボット聴覚
Robot Audition based on Independent Component Analysis and Noise-robust Automatic Speech Recognition Techniques
概要
ロボットによる実環境下での混合音の聞き分けを目的とする.そのためには次の課題を解決が必要である.A) 環境に対する事前知識の削減,B) 混合音の認識,C) ロボットの自己発生音.我々は独立成分分析(ICA)と雑音下音声認識技術を応用することで課題へ対処した.本研究では音声認識を考慮し,ICAの分離モデルを設計した.これにより,残響や既知音の効率的なブラインド分離を実現できた.また,既存の雑音下音声認識技術と接続し,ロボットの動作音にも対処した.
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産業界への展開例・適用分野
本研究の問題設定は比較的現実世界を意識したものとなっており,複数未知音源・残響・既知音源・(ロボットの)自己発生音などを扱っている.特に本研究の分離モデルは,まだ課題はあるものの,(複数音源)・残響・既知音源を比較的低計算量で分離することが可能となっている.従来の音声認識技術との親和性もよいため,将来的には音環境理解・家電等の音声認識インターフェース一般の前処理などへの展開が期待できる.
研究者
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職(学年) |
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武田 龍 | 知能情報学 | 奥乃・尾形研究室 | 博士後期1年 |