電波伝搬シミュレーションと深層学習を用いたミリ波通信のエリア品質予測の検討
A Study of Wireless Area Quality Prediction by Ray-tracing Simulation and Deep Learning for mmWave Communications

概要

5Gサービス導入に伴いミリ波帯を使用した無線ネットワークの構築・運用への取り組みが注目を集めている。ネットワークエリア設計ではサービスエリアの各地点において実測や電波伝搬シミュレーション等を事前に実施し、エリア内の通信品質の評価を行う。しかしこれらの事前調査では測定コストやシミュレーションと実環境での電波伝搬特性のギャップなどの問題があった。そこで本稿では学習コスト削減に向けてシミュレーションを利用した事前学習手法を提案している。提案手法では、予測モデルをシミュレーションで事前学習した後に転移し、少数の実測データでチューニングすることで実環境に適合した無線エリア品質予測モデルの獲得を目指す。

産業界への展開例・適用分野

次世代移動通信に向けたミリ波の置局設計を想定する。ミリ波通信は⾼速⼤容量・低遅延通信を実現する一方で、高周波数帯を使用するため見通し通信路の遮蔽により通信品質が大幅に劣化するという問題がある。提案方式を用いることで、シミュレーション環境ではなく実環境に適合した無線エリア品質を予測するため、より高品質な無線ネットワークの構築に向けた置局設計に役立てることができる。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
岩崎 正寛 通信情報システム専攻 守倉研究室 修士1回生
西尾 理志 通信情報システム専攻 守倉研究室 助教
守倉 正博 通信情報システム専攻 守倉研究室 教授
山本 高至 通信情報システム専攻 守倉研究室 准教授

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