並列計算機向け部分特異対計算アルゴリズムの開発とその応用
Development of Subset Computation Algorithm of Singular Pairs for Parallel Computers and Its Applications
概要
与えられた行列の特異値と特異ベクトルの一部を求める部分特異対計算は、様々な科学技術計算に応用を持つ重要な線形演算の一つである。近年の科学技術計算では、問題の大規模化と計算機アーキテクチャの進化に伴い、大規模な並列計算が主流となっている。このため、部分特異対計算についても、問題や計算機環境に合わせた、高速・高精度なアルゴリズムが求められている。本出展では、並列計算機上で高速に計算を実行するアルゴリズムを提案し、既存の数値計算ライブラリのルーチンとの比較により性能をその評価する。
産業界への展開例・適用分野
特異対計算は、従来、画像処理、統計処理、信号処理の分野において広く応用されており、これらの計算を基礎に置く様々な産業においての展開が期待される。また、近年注目を集めているビッグデータは、特異対計算を基盤とした計算によって解析することができる。高速・高精度なアルゴリズムを用いることで、短い時間でビッグデータから多種多様な知見を得られると期待できる。
研究者
| 氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
|---|---|---|---|
| 石上 裕之 | 数理工学専攻 | 数理解析分野 | 博士1回生 |
| 木村 欣司 | 数理工学専攻 | 数理解析分野 | 特定准教授 |
| 中村 佳正 | 数理工学専攻 | 数理解析分野 | 教授 |