提示コンテンツのデザイン構造を用いた視線運動の意味理解
Semantic Interpretation of Eye Movements using Designed Structures of Displayed Contents
概要
本研究では、カタログコンテンツ閲覧時の人間の視線運動と心的状態の関係を表現する確率的数理モデルの構築に取り組む。提案するモデルでは、提示コンテンツの意図的・構造的なレイアウト(デザイン構造)を知識源として積極的に利用することで、「見比べ」や「吟味」といった視線パターンの持つ意味を解釈する。これにより、従来技術では表現が難しかった多様な商品を含むカタログに対する選択行動など、複雑な視線運動の解析が可能になると期待できる。さらに本研究では、提案モデルを基にユーザの心的状態を推定する手法を提案し、その推定精度に基づいてモデルの妥当性を評価する。

産業界への展開例・適用分野
本研究で提案する注視行動モデルは、ユーザの心的状態推定をはじめ、情報推薦、インターフェース評価など様々な技術への応用が考えられる。特に、近年の視線計測システムの高精度化、低価格化により、従来の限られた実験室環境下だけではなく、ノートPCやタブレット端末使用時など多様な状況での視線解析が可能となってきており、ますます幅広い展開が期待できる。
研究者
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
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石川 惠理奈 | 知能情報学専攻 | 松山研究室 | 博士2回生 |
川嶋 宏彰 | 知能情報学専攻 | 松山研究室 | 講師 |
松山 隆司 | 知能情報学専攻 | 松山研究室 | 教授 |