心拍変動モニタリングを用いたてんかん発作兆候検知デバイス
Epilepsy Seizure Prediction Device based on Heart Rate Variability Monitoring

概要

てんかんとは、脳細胞のネットワークに起きる異常な神経活動に起因するけいれん、意識障害などの発作を来す疾患であり、てんかん患者は性別・年齢を問わず人口の約1%いるとされる身近な病気です。発作に伴う事故によって重傷や死亡につながる場合があり、発作に伴う交通事故や風呂場での溺死などが数多く報告されています。しかし、患者が数秒前でも発作の兆候を検知できれば、発作までに身の安全を確保することができ、生活の質(QoL)を改善することができると期待されます。そこで本研究では、大学病院や他大学と共同し、てんかん患者の心拍をモニタリングすることで、発作兆候を検知できるデバイスの開発を行っています。特に本研究室では、患者の様々な日常動作にも対応できる高精度な発知兆候検知アルゴリズムの開発を分担しています。

産業界への展開例・適用分野

てんかん発作の兆候が検知可能となれば、患者は発作に伴う事故による受傷の防止だけでなく、就労やレクリエーション活動など社会参加の機会が増大し、心理社会面のQoLが大幅に向上することが期待されます。さらに、事故予防は患者のみならず周囲で生活する人間の安全向上にもつながり、医療費や福祉費の削減、バリアフリー社会の構築推進などに貢献できます。さらに将来的には、発作兆候検知による自動車の衝突回避システムへの展開も考えられます。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
藤原 幸一 システム科学専攻 ヒューマンシステム論分野 助教
加納 学 システム科学専攻 ヒューマンシステム論分野 教授
橋本 啓嗣 システム科学専攻 ヒューマンシステム論分野 修士2回生

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