一様に加熱した単一物体はラジオメーター力を得られるか?
Is it possible to obtain a radiometric force on a uniformly heated single body

概要

マイクロスケール/低圧気体の力学的・熱力学的性質を研究している。希薄気体に特有の現象の1つに「ラジオメーター効果」がある。ラジオメーター効果は低圧気体中で片面を加熱した平板に力が働く現象であり、典型的にはクルックスのラジオメーターでみられる。ラジオメーター効果はまた、暖められた微粒子が気体中を運動する熱泳動とも関係している。クルックスのラジオメーターでは平板両面の温度差によって平板尖端部に局在した流れをおこすことで力を得ている。しかし大きな温度差をマイクロデバイス中で実現するのは難しい。本研究では物体の温度差を必要としない熱尖端流を用いて、「ラジオメーター効果」を実現できるか研究を進めている。

産業界への展開例・適用分野

真空計など精密機器への応用が考えられる。また、熱尖端ポンプとよばれる駆動部分をもたない真空ポンプ・圧縮機への応用が可能である。これに関連して熱駆動型ポンプを用いた混合気体の分離に関する実証的研究も一方で進んでいる。 熱泳動を利用した粒子の運動制御への応用も考えられる。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
吉田 凜太朗 先端数理科学専攻 応用数理科学分野 その他学生

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