周波数共用に向けた教師あり学習による一次利用者排他領域更新方式の研究
Supervised Learning-based Primary Exclusive Region Update for Spectrum Sharing

概要

周波数共用システムでは、周波数管理データベースが定めた周波数共用条件のもとで周波数帯の二次利用者(SU)が通信を行い、一次利用者(PU)への干渉を回避する。
周波数共用条件として、内部でSUの通信を禁止する一次利用者排他領域(PER)が提案されているが、PUが予期せぬ干渉を受けた場合、干渉の再発を防ぐためPERを更新する必要がある。
本研究では干渉発生ごとに、SUの通信履歴とそれに対する干渉の有無の情報から訓練データを生成し、教師あり学習によりPERを更新する方式を提案する。
加えてPER更新において顕著となる学習データの不均衡性による学習能力低下を解消するため、電波伝搬特性を考慮したデータサンプリング手法を新たに提案する.

産業界への展開例・適用分野

一次利用者として航空、気象レーダを想定した周波数共用システムの場合、本提案方式を適用することで、レーダの周囲の二次利用者の通信座標と、その通信によりレーダが受ける干渉の有無をモデル化できる。
これにより、レーダに干渉を与えないと推定される座標に位置した二次利用者の通信を許可することで、周波数利用効率の向上を実現できる。
なお本研究成果の一部は総務省から受託した「電波資源拡大のための研究開発」によって実施されたものである。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
山田 仰 通信情報システム専攻 守倉研究室 修士1回生
西尾 理志 通信情報システム専攻 守倉研究室 助教
守倉 正博 通信情報システム専攻 守倉研究室 教授
山本 高至 通信情報システム専攻 守倉研究室 准教授

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