超伝導単一磁束量子回路の設計支援ツール
Design automation tools for superconducting single-flux-quantum circuits
概要
次世代集積回路デバイスの候補の一つである単一磁束量子(SFQ)デバイスを用いた論理回路は、パルスの有無で論理値1,0を表現し、CMOS半導体デバイスより高速かつ低消費電力で動作する。
現在のSFQ回路の設計手順では人手による作業が多く、今後実現可能となる大規模SFQ回路の正確かつ迅速な設計のためには、計算機による設計支援(CAD)ツールが必要不可欠となる。
本研究では、回路設計の各段階における問題の定式化、アルゴリズムの設計、および、CADツールを開発を進めている。
SFQ回路では、全ての論理ゲートにクロックを供給する必要があり、半導体回路と比べてタイミング制約が厳しくなる。
現在は、タイミング制約を満たす配置・配線の手法の検討を行なっている。
産業界への展開例・適用分野
SFQ回路は、数百GHzのクロック周波数で動作し、消費電力は半導体回路の1/1000程度である。
超伝導デバイスは極低温状態で動作するため冷却コストがかかるが、データセンターや基幹ネットワークルータなど大規模設備でSFQ回路を使用すれば、トータルで大幅な電力削減が期待できる。
研究者
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
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出島 貴史 | 通信情報システム専攻 | 高木研究室 | 修士1回生 |
高木 一義 | 通信情報システム専攻 | 高木研究室 | 准教授 |