固気液多相連成現象のマルチフェイズ並列解法 : 熱連成・柔軟物体・礫群輸送の計算
概要
固体、液体および気体が相互に影響しあう多相現象は、防災・環境問題や、工学機器内で生ずる現象、生命科学など、広範に見られる現象であり、それらをスーパーコンピュータを用いて高精度かつ高速に計算するマルチフェイズ解法を構築することは重要である。本出展では、マルチフェイズ解法による数値解析例として下記の2つを示す。(1) 温度依存性のある超弾性体が、ニュートン流体と熱および運動量の連成を伴いながら変形しつつ運動する計算(図1)。(2) 水柱崩壊流れによって53,485個の礫(レキ)群が、流体と礫群、また礫どうしで力学的相互作用を伴い輸送される大規模計算(図2)。
産業界への展開例・適用分野
本出展の数値解析手法は、固気液相が相互作用をおよぼす多相連成現象に応用できる。柔軟物体 (超弾性体) と流体の相互作用を扱うマルチフェイズ解法は、生命科学や環境問題などに広く活用される。また、有限な体積をもつ多数の剛体と流体との連成を扱えるマルチフェイズ解法は、工学の広い分野の粒子・流体の混合現象や、土砂水理学の流砂経験則の改良などに役立つと考えられる。
研究者
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
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柳 博文 | 学術情報メディアセンター | 計算工学講座 | 修士1回生 |
榊原 幸星 | その他所属 | 計算工学講座 | その他学生 |
鳥生 大祐 | 学術情報メディアセンター | メディアコンピューティング研究分野 | 助教 |
牛島 省 | 学術情報メディアセンター | メディアコンピューティング研究分野 | 教授 |