倍精度浮動小数点正弦・余弦関数のFPGA向き計算法
Double Precision Floating Point Sine/Cosine Calculation Method for FPGA
概要
IEEE754浮動小数点数標準規格の2008年の改訂により、三角関数等36個の関数を定められた精度で正確に計算することが推奨された。これらの関数のそれぞれを再構成可能なハードウェアであるFPGA (Field Programmable Gate Array) 上で正確に計算する回路を構成できれば、高性能計算を比較的安価に実現できると考えられる。本発表では正弦・余弦関数をFPGA上で倍精度で正確に計算する回路の構成法を提案する。高機能なFPGAに搭載されているブロックRAMおよび単ビット乗算器を効率的に使用し、テーブル参照と短冊型乗算により正確な計算を実現する。
産業界への展開例・適用分野
FPGA上で、正確な計算が推奨されている種々の関数の計算回路の構成法を開発し、関数計算回路のFPGA構成データライブラリを整備できれば、プロセッサにFPGAを付加することにより、低消費電力で高速な高性能計算(HPC)システムを比較的安価に実現できるものと期待できる。HPCは、創薬、材料開発、構造計算、宇宙開発等々、さまざまな科学技術分野の進展に不可欠である。
研究者
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
---|---|---|---|
豊島 悠紀夫 | 通信情報システム専攻 | 高木研 | 修士1回生 |