家賃の下方硬直性に関する動的ネットワークモデルとその解析
Study on evolutionary network model for downward rigidity of housing rents
概要
物価には、需要と供給の関係に応じて価格が敏感に変動する場合と、あまり変動しない場合とがある。例えば、電化製品の価格は時間とともに大きく下落するが、バブル後に家賃は土地の下落にそれほど追随しなかった。この大きく下落しないような場合、価格は下方硬直性をもつと言われている。
本研究では、2次元格子上で価格変更を行う数理モデルを構築し、主に家賃の場合についてなぜ価格が下方硬直性を持つのかということに注目している. モデルでは、貸し手と借り手の相互作用をネットワークで表している。発表ではモデルのコストなどのパラメータが価格硬直性にどう寄与するのかということを考察して得られた結果を示す.
産業界への展開例・適用分野
モデルに現実的な不動産取引の情報を取り入れることで経済状況の変化に対し家賃がどのように変化するかを定性的に予測できるのではないか.
研究者
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
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浅田 拓也 | 複雑系科学専攻 | 複雑系力学講座 | 修士2回生 |
筒 広樹 | 複雑系科学専攻 | 複雑系力学講座 | 助教 |