SCTP におけるポリシーベースのアドレス選択機構


概要

TCPに代わる次世代の信頼性のあるトランスポートプロトコルとしてIETFで標準化が進むSCTP (Stream Control Transport Protocol) では、通信の両端で複数アドレスを持つマルチアドレッシングに対応し、アドレスを動的に切り替えることで耐障害性や負荷分散などを可能としている。通信が開始された後に端末が持つアドレスが増減した場合にも、その変化を既存の接続に反映させる機構(ADDIP機構)を持つ。本研究では、新たに取得したアドレスを既存の通信において利用するか否かを事前にポリシーとして与えられるようにするとともに、ADDIP機構を拡張し複数のアドレス変更情報をまとめて通知できるようにすることで、不適切なアドレスがポリシーで排除できなかった場合の問題にも対処した。


URL

http://www.sctp.jp


産業界への展開例・適用分野

作成した機構はFreeBSD上に実装し、オープンソースで利用可能である。組み込み機器などに応用することで、アプリケーションレベルのプログラミングの労なく、多様なネットワーク環境で容易に高信頼性を得ることができる。

展示責任者

氏名: 岡部 寿男
所属: 情報学研究科 知能情報学専攻 メディア応用講座  ネットワークメディア分野 (岡部研)
役職: 教授
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