フリーフロート型カーシェアリングにおけるオークションを用いた自己組織的制御
Self-organized Auction-based Regulation on Free Floating Car Sharing

概要

私的な自動車保有に代わる新たな交通手段としてフリーフロート型のカーシェアリングが注目を集めている. エリア内において, 特定の駐車場所に限定されない, 提供車両の自由な乗車および降車を認める利用形態であり, 高い利便性を実現し得る. しかし, エリア内における経路需要の不均一性から, 駐車車両の偏りが発生するという問題を孕んでいる. 本研究では, この偏り問題解消のため, 乗車ユーザと降車ユーザ間へのオークションに基づいた交渉メカニズムの導入による逐次自己組織的制御方法の提案を行う。実験では, 制御を導入しない場合および既存手法と比べ, 本提案手法がより安定的かつ効率的なサービスを可能にすることが示された.

産業界への展開例・適用分野

本研究は、フリーフロート型カーシェアリングが孕む課題への効果的な解決法を提示している. 提案手法を用いることで, 運営にかかるコストの削減およびサービス提供の安定性における改善が期待される. また本研究で提案する, 中央集権的な制御主体を想定せずに, ユーザ間の交渉を通じて制御する分散的アプローチは, 利用者間のインタラクションを想定する種々のシェアリングサービス一般の制御においても応用可能である.

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
高比良 健太郎 社会情報学専攻 石田松原研究室 修士2回生

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