データベース支援型周波数共用のための確率幾何学を用いた排他領域設定法
Exclusive Region Design with Stochastic Geometry in Database-aided Spectrum Sharing

概要

第5世代移動通信システム(5G)での実用化を目的としたデータベース支援型周波数共有システムにおいては、二次利用者(SU)がデータベースの定めた周波数共用条件に基づいて周波数共用を行う場合であっても、一次利用者(PU)が予期せぬ干渉の影響を受ける可能性がある。本研究では、そのような干渉が発生した際の周波数共用条件の更新について、SUの配置がポアソン点過程であるモデルを想定し、その領域上のSUの周波数共用を禁じる一次利用者排他領域(PER)を設計法を検討する。PU干渉確率を確率幾何学を用いて導出し、PERを決定する最適化問題を定式化する。その後、本最適化問題の解を数値評価し、SUに関する情報が詳細であるほどPERを小さく設計できることを示す。

産業界への展開例・適用分野

本研究の研究対象は第5世代移動通信システム(5G)に向けたデータベース支援型の周波数共用システムである。5Gでは、現在主流の移動通信システムよりも大容量・高速なネットワークの実現を目的に、更なる周波数利用効率の向上が要件とされている。国内においては2020年の5Gサービスの実用化開始を目標に、技術の標準化及び機器開発が進められている。なお本研究成果の一部は総務省から受託した「電波資源拡大のための研究開発」によって実施されたものである。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
山下 翔大 通信情報システム専攻 守倉研究室 博士2回生
山本 高至 通信情報システム専攻 守倉研究室 准教授
西尾 理志 通信情報システム専攻 守倉研究室 助教
守倉 正博 通信情報システム専攻 守倉研究室 教授

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