加振粉体の平均場モデルを合意形成の数理モデルと解釈すると
Mean field evolution equation of oscillated granular materials as a mathematical model of consensus

概要

粉体の運動について、仕切りを入れた箱の中に粉体を入れ振動を加えるような粉体の加振モデルがある。このモデルについて、箱内の2部屋間で粉体の移動が行われるのだが、これによって見られる現象についての研究は数多く存在し、条件により、粉体が片方に偏る(粉体のマクスウェルの悪魔)、または粉体が2部屋間を振動移動する、などの現象が見られている。
本研究では、このモデルにおける、粉体の各粒子をある集団内の個人、箱内の各部屋を個人の持つ意見と見ることにより、合意形成モデルとして捉える。具体的には、粉体の加振についての平均場モデルをネットワーク上の意思決定モデルに置き換え、検証していく。

産業界への展開例・適用分野

現実社会に即した意思決定モデルの確立によって、例えばSNSを通じた世論動向調査から得た結果などの実データから、今後の動向の予測をすることが期待される。また、ある商品に対する集団消費者の購入意思決定モデルとしてみることで、購入傾向などをとらえ、それを経営戦略に適用することなどが期待できる。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
長尾 崇弘 複雑系科学専攻 非線形物理学講座 修士2回生

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