道路交通騒音の数値解析とVRを用いた可視化・可聴化

概要

車の走行による道路騒音を時間域の境界積分方程式法を用いて解く。道路周辺環境を組み込んだ音響場の数値解析は大規模問題となるが、高速多重極境界積分方程式法を用いる事で扱いを可能とする。また、得られた数値結果を表現するために、没入型のVR装置を用いる。車体の走行をCGで表現し、走行に伴う騒音の数値結果をサラウンドシステムで再現することで、VR空間内での数値結果の可視化・可聴化を実現する。

産業界への展開例・適用分野

現在のVR空間内での音場は幾何音響理論に基づいて求められる事が多い。幾何音響では音の反射などを考慮した音線法が用いられるが、CGが発達し複雑な領域をVR空間に再現できる現在では、音線を見つけることが困難であり、幾何音響に基づいた音場解析では十分な精度が得られない。本研究は波動音響理論に基づいた数値解析を行っており、今後のVR空間での音場作成の基礎となっていく研究であると言えよう。

研究者

氏名	専攻	研究室	役職/学年
吉川 仁	複雑系科学専攻	計算力学分野	准教授
樫山 和男	その他所属	中央大学	教授
高橋 徹	その他所属	名古屋大学大学院	准教授
柳沢 かおり	複雑系科学専攻	計算力学分野	修士1回生
菅 大地	複雑系科学専攻	計算力学分野	修士1回生

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