急増する通信トラヒックに対応するため,第5世代移動通信(5G)システムの商用展開がすでに行われている.しかし,今後見込まれるさらなる通信トラヒックの増大に対応するためには,新たな周波数利用効率向上技術が必要となる.当研究室では,第6世代移動通信システムにおける通信容量拡大を目的とし,同一周波数で同時に上り通信と下り通信を行うことで,通信容量を最大2倍にすることができる,帯域内全二重通信の実現に向けた研究を行っている.本発表では,帯域内全二重通信をセルラ通信に適用する際に問題となる干渉を低減し,容量拡大の効果を高める手法に関して,その研究成果を紹介する。
本研究成果は,通信事業者が展開するBeyond 5Gや6Gシステムへの適用に限らず,企業や自治体が多様なユースケースに合わせ柔軟に構築可能なローカル5Gを始めとする自営系システムの高度化にも貢献することが見込まれ,農業・医療・防災などあらゆる分野においてSociety 5.0の実現に資するものである.本研究成果の一部は総務省から受託した「第5世代移動通信システムの更なる高度化に向けた研究開発」の成果である.
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
---|---|---|---|
福島 慶大 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 修士1回生 |
森 聖太 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 修士2回生 |
水谷 圭一 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 准教授 |
原田 博司 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 教授 |