第５世代移動通信システム（5G）では通信容量を拡大するために、新たに28GHz帯などの高SHF帯の活用が推進されている。しかし、アプリケーションの高度化や多様化によって、益々爆発的に通信トラヒックは増大する見込みで、高SHF帯においても周波数資源が逼迫する可能性が高い。そこで当研究室では第6世代移動通信システム（6G）時代における周波数利用効率のさらなる向上を目的とし、帯域内全二重通信を導入するための研究を行っている。この通信は、同一周波数かつ同時に送受信を行い周波数利用効率が最大2倍にすることができる。本発表では、高SHF帯5Gシステムにアンテナ指向性制御を考慮して帯域内全二重通信を導入する研究成果を紹介する。
本研究成果は、セルラ通信事業者がサービス可能な通信容量を最大２倍にできるだけでなく、地域・産業のニーズに応じて地域の企業や自治体等が個別に利用できるローカル5Gシステムの通信容量増大にも貢献するため、Society 5.0を構築する全ての産業界に展開可能である。本研究成果の一部は総務省から受託した「第５世代移動通信システムの更なる高度化に向けた研究開発」の成果である。
| 氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
|---|---|---|---|
| 荒川 侑也 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 修士1回生 |
| 錦織 和樹 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 修士2回生 |
| Liu Shuzhi | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 修士2回生 |
| 松村 武 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 研究員 |
| 水谷 圭一 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 助教 |
| 原田 博司 | 通信情報システム専攻 | 原田研究室 | 教授 |