ユーザ専門性が検索行動とタスク満足度に与える影響の調査
Investigating Effect of User Expertise on Search Behavior and Task Satisfaction

概要

本研究では、検索タスク実行時のユーザの検索行動とタスク終了時のユーザの満足度との関係性を調査する。情報検索に関する従来の研究では、ユーザの検索意図に適合する文書を上位に多く提示することが検索システムの有効性を最大化すると考えられてきた。しかし、情報の正確性や信頼性が重視される検索タスクでは、適合文書間で記述内容に不一致が存在する場合、かえってユーザの不満を引き起こす可能性がある。そこで本研究では、検索専門性とドメイン専門性という2種類のユーザ属性に着目した検索ログ分析を行うことで、専門性の有無がユーザの検索行動や満足度の評価基準に与える影響を明らかにする。

産業界への展開例・適用分野

近年、Twitterのツイート履歴やfoursquareのチェックイン履歴といった大規模なログデータを用いたユーザ行動の分析が注目を集めている。従来の分析では、グラフ構造やトピック情報に着目した頻度ベースの手法が利用されることが多いため、分析を通じて得られる情報は多くのユーザに共通するものになりがちである。本研究と同様にユーザの専門性に着目することで、大多数の平均的なユーザの情報に埋もれがちな少数の専門家に関する有益な情報を発見することが可能になると考えられる。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
梅本 和俊 社会情報学専攻 田中研究室 博士2回生
山本 岳洋 社会情報学専攻 田中研究室 助教
田中 克己 社会情報学専攻 田中研究室 教授

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