同一命令セットヘテロジニアスマルチコア向けタスクスケジューリング手法

概要

ヘテロジニアスマルチコアとは、異種のコアを搭載したCPUのことである。コアペア内で排他的にコアを動作させることによって、システムの性能を保証しつつ消費電力を削減、あるいは、電力性能比を向上させることが可能となる。既存の研究にて、消費電力を削減するためのタスクスケジューリングアルゴリズムは数多く提案されているが、それぞれ異なる環境のもとで有効性の評価がなされている。そこで本研究では、それらのアルゴリズムを商用システム上で実行可能なものとして実装し、消費電力に関して比較評価を行う。評価を行うために、Linux上にタスクの負荷に応じて実行するコアペアを決定するスケジューラと、タスクを割り当てるコアを決定するためのコアペアマネージャを実装する。そして、評価結果をもとに、組込みシステムに適したヘテロジニアスマルチコアのためのアルゴリズムの可能性について考察する。

産業界への展開例・適用分野

近年の組込みシステムで求められる機能は複雑化しているため、電力性能比を向上させることは重要な課題となっている。本研究のスケジューラとコアペアマネージャを用いて、電力性能比を向上させるためのタスクスケジューリングを実装することによって、ヘテロジニアスマルチコアに対してより適したアルゴリズムを開発することが可能となる。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
青野 和巳 通信情報システム専攻 高木研究室 修士1回生
高瀬 英希 通信情報システム専攻 高木研究室 助教
高木 一義 通信情報システム専攻 高木研究室 准教授
高木 直史 通信情報システム専攻 高木研究室 教授

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