超伝導体デバイスを用いたマイクロプロセッサの設計
Design of a microprocessor using a superconducting device

概要

近年、CMOS回路における性能改善のよりどころである素子の微細化に限界が見え始めており、今後の大幅な性能向上が難しくなってきている。CMOS回路に代わる技術として、単一磁束量子(SFQ)回路が注目されている。SFQ回路とは、超伝導体を用いた次世代デバイスであり、数十GHzもの超高速計算を低消費電力で実現する事が可能である。
今回、CORE e4というSFQマイクロプロセッサを設計し実際のチップの測定を行った。CORE e4は、ビットシリアルALUと4つのレジスタを持ち、20種類の命令を実行することができる。これは、SFQマイクロプロセッサの中で最も高い性能を持つマイクロプロセッサである。

産業界への展開例・適用分野

SFQ回路の消費電力はCMOS回路の1000分の1以下であり、クロック周波数は100GHzを上回る。超伝導現象は極低温でしか発現しないが、データセンターや基幹ネットワークルータなど大規模設備でSFQ回路を用いれば、冷却エネルギー以上に消費電力を削減することができる。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
安藤 友紀 通信情報システム専攻 高木研究室 修士1回生
高木 一義 通信情報システム専攻 高木研究室 准教授
高木 直史 通信情報システム専攻 高木研究室 教授

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