単一磁束量子回路の形式的検証の高速手法
A fast method of formal verification for single-flux quantum circuit

概要

単一磁束量子(SFQ)回路は半導体回路と異なり超電導状態で高速に動作するパルス駆動の回路である。SFQ回路はパルス駆動のため、クロック同期のレジスタ機能を持った論理ゲートで構成され、ゲート数と同数のレジスタを持つ順序回路となる。半導体回路設計では、論理回路の正しい動作を数学的に保証する形式的検証技術が利用されているが、大規模化が進むSFQ回路においても同技術の適用が望まれている。しかし、大規模なSFQ回路はレジスタ数が多いため、検証の計算コストが高い。そこで我々はSFQ回路をレジスタ数の少ない等価回路に変換し、検証を高速化する手法を考案した。

産業界への展開例・適用分野

SFQ回路は半導体回路で実現困難な高速・低消費電力システムを実現出来る可能性持つ新しいデバイスである。このような新しい回路デバイス向けの設計支援技術の確立は、その回路デバイスの発展に寄与する研究課題である。また、形式的検証技術は半導体回路設計においても重要な役割を持つ。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
川口 隆広 通信情報システム専攻 高木研究室 博士1回生
高木 一義 通信情報システム専攻 高木研究室 准教授
高木 直史 通信情報システム専攻 高木研究室 教授

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