コンフィギュラブルなレーダー用デジタル受信機の開発
development of radar receiver using software-defined radio technique
概要
従来のレーダー用デジタル受信機はFPGAやDSPを搭載した信号処理ボードで構成されているため、ハードウェアが高価・信号処理の仕様変更が困難、などの欠点があった。そのため、汎用のソフトウェア無線機であるEttus社製USRP2とPCで構成される安価(50万円以下)なレーダー用デジタル受信機を開発した。C++で開発したリアルタイム信号処理プログラムをPC上で実行するため、開発した受信機はリアルタイム信号処理の変更や再構成が容易(コンフィギュラブル)な特長を有する。
産業界への展開例・適用分野
多周波切り替え送信と適応信号処理により大気レーダーの鉛直分解能を数10mに向上させるレンジイメージング(RIM)は、航空機の脅威となる乱気流の早期検出に有用である。当研究室は、企業・他研究機関と共同で、乱気流早期検出機能を持つRIM大気レーダーを開発している。デジタル受信機が備えるオーバサンプリング機能を活用したRIM大気レーダーの観測から、従来にない小鉛直スケール(100m)の乱気流検出に成功している。
研究者
氏名 | 専攻 | 研究室 | 役職/学年 |
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藤田 俊之 | 通信情報システム専攻 | 山本衛研究室 | 修士2回生 |
山本 真之 | 通信情報システム専攻 | 山本衛研究室 | 助教 |
橋口 浩之 | 通信情報システム専攻 | 山本衛研究室 | 准教授 |
山本 衛 | 通信情報システム専攻 | 山本衛研究室 | 教授 |