自己組織化マップによるマウス原腸胚構造イン・シリコ三次元再構築
In silico three-dimensional reconstruction of mouse gastrula embryo structure by self-organizing map (SOM) clustering

概要

胚発生時における形態形成メカニズムを解明することは、生物医学研究分野への応用を促進するために極めて重要である。これまで、細胞の遺伝子発現データから元の三次元組織構造を再構築する計算機手法がいくつか提案されているが、組織または臓器における正しい位置に細胞を配置するにはどれも不十分であった。本研究では、遺伝子発現データのみから組織または臓器内の細胞が形成するドメイン構造の空間配置を推定するために、確率的自己組織化マップを用いた新たな三次元組織再構築計算手法を提案する。計算機実験では、僅か5つの遺伝子セットを用いることにより高い再現性で原腸胚マウス胚の4ドメイン構造が再構築できたことを示す。

産業界への展開例・適用分野

オルガノイドなどiPS細胞から人工的に作製された三次元組織の品質特性解析や様々な組織を分化させる方法の確立など、再生医療分野への貢献が期待される。

研究者

氏名 専攻 研究室 役職/学年
森 智弥 知能情報学専攻 バイオ情報ネットワーク(阿久津研究室) 助教
高岡 春佳 その他所属 前橋工科大学工学部生命情報学科 その他学生
山根 順子 その他所属 京都大学iPS細胞研究所未来生命科学開拓 研究員
Alev Cantas その他所属 京都大学iPS細胞研究所増殖分化機構研究 助教
藤渕 航 その他所属 京都大学iPS細胞研究所未来生命科学開拓 教授

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